今回は、生産・技術部門インキ技術第1部 斎藤さん、営業部門インキ営業第1部 大塚さんにお話を伺いました。
私たちが日々の生活を続けていくためには、食料品や日用品を買い、使い、最後にはそれを捨てなければいけません。近年、環境問題への関心が高まる中で、「こうした自分たちの消費行動が地球環境に与える影響を少しでも少なくしよう」という意識が消費者のあいだで生まれています。「エシカル消費」という考え方です。
例えば値段もクオリティも同じような商品であれば、「製造工程や廃棄後の環境負荷がより少ない商品を選びたい」と考えるのもエシカル消費です。このとき手がかりになるのが環境マーク。「水なし印刷」で刷られた印刷物に表示が許される「バタフライロゴ」もそのひとつ。もしご存知なければページトップの写真を今一度ご覧ください。パッケージ側面に印刷されている蝶のマーク、これが「バタフライロゴ」です。
今回は、この「バタフライロゴ」やその右隣の「VOC FREEマーク」だけでも知ってもらえるとよいのですが、せっかくですので「水なし印刷」がどうして環境にやさしいのかもご紹介できたらと思います。
大塚
「実際ここ数年、VOC FREEマークへのお問い合わせが増えています。東京インキでは東レ株式会社、株式会社エヌエーシーと連携して水なしインキの開発を進めてきましたが、東レの水なし版に最適化したUV OL アルックスというインキで刷った印刷物には、バタフライロゴと当社オリジナルのVOC FREEマークを併記していただくことができます」
斎藤
「こうしたマークが入っていなくても水なし印刷で刷られている印刷物はたくさんあります。でもマークが入っていることで、環境配慮に取り組んでいる企業かどうか買う側が見分けやすくなりますし、企業側も環境への姿勢を明確に打ち出したマーケティングやブランディングがしやすくなります」